エスプライン。 抗原検査の現状

新型コロナウイルスの検査試薬開発について

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新型コロナウイルス感染症( COVID-19)の抗原検査としては、富士レビオが開発した「 エスプライン SARS-CoV-2」が5月13日に承認・保険収載された()。 この迅速検査キットは鼻咽頭ぬぐい液を検体とし、30分で陽性・陰性を判定できる。 抗原検査はPCR検査と比較して感度が低く、一定数の偽陰性を生じる可能性があることから、当初は陽性の場合のみ確定診断が可能とされていたが、6月16日には、発症から2~9日目の症例では陰性の判定にも使用でき、追加でのPCR検査を必須としない方針が示された()。 ただし、鼻咽頭ぬぐい液の採取に当たっては、鼻咽頭の奥に綿棒を差し込む際にくしゃみやせきを誘発してしまう場合があり、医療従事者が感染リスクにさらされる。 このため検体採取時には、サージカルマスクと手袋に加え、ゴーグルやフェイスシールドといった眼の防護具、長袖ガウンを装着する必要がある。 同様に当初、鼻咽頭ぬぐい液のみを検体としていたPCR検査は、発症から9日以内の有症状者に対して、唾液も検体として使用できるとする通知が6月2日に厚労省から発出された()。 このほど承認された抗原検査試薬「ルミパルス SARS-CoV-2 Ag」は、迅速検査キットと同じく富士レビオが開発。 同社の全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルス G1200」( 写真2)または「ルミパルス G600II」で使用する専用試薬で、唾液または鼻咽頭ぬぐい液を検体として用いる。 迅速検査キットと同様に約30分で陽性・陰性を判定でき、「ルミパルス G1200」を使用する場合、1時間当たり120検体を処理できる。 富士レビオを子会社とするみらかホールディングスによると、同試薬を使用できる検査装置は国内に約800台あり、6月22日からはみらかグループの大手検査会社SRLが唾液抗原検査の受託を開始する予定。 唾液を検体とする抗原検査の対象者は、発熱などの症状発症から9日以内の患者で、陽性・陰性の場合ともに確定診断が可能。 無症状者や、発症後10日以降の患者に対する唾液抗原検査は推奨しない。 唾液PCR検査が可能となった際に国立感染症研究所が改定した「」および「」では、唾液検体の採取時は、滅菌容器に1~2mL程度の唾液を患者に自己採取させるとしており、唾液1~2mLの採取に要する時間の目安は5~10分としている。 検体採取を行う医療従事者は、サージカルマスクと手袋を装着すればよい。 従来は鼻咽頭ぬぐい液のみが検体として使用できた抗原検査において、厳重な感染防御を必要とせず採取できる唾液検体を使用できるようになることで、感染防護具や人材を確保する負担の軽減が期待される。

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唾液での抗原検査が可能に、発症9日以内が対象:日経メディカル

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日本臨床微生物学会、日本感染症学会、日本環境感染学会の3学会は5月25日、 新型コロナウイルス感染症( COVID-19)に対するPCR検査、抗原検査、抗体検査の特徴と使い分けに関する指針「」を公開した。 指針では、外来患者に対して、医師が検査を必要と判断した場合にいずれかの検査を行うとしており、検査の適応とその後の流れをフローチャートとして示している( 図1)。 これまでは PCR検査を中心とする遺伝子検査が広く行われ、陽性・陰性の確定診断に用いられてきた。 5月13日にCOVID-19に対する国内初の 抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」が承認・保険収載された(関連記事:)。 抗原検査は特別な機器が必要なく、外来で検体を採取してから約30分で陽性・陰性を判定できる。 PCR検査と比較した陽性一致率は66. 7%、陰性一致率は100%とされている。 抗原検査は感度がやや劣るが、迅速性に優れ偽陽性が少ないという特徴を挙げ、陽性であればCOVID-19の確定診断が可能とするアルゴリズムを示した。 この場合、入院措置もしくは宿泊施設・自宅待機での療養を指示する。 一方、抗原検査で陰性の場合には感染を否定できない。 この場合は経過観察や抗原検査の再検査となるが、陰性でもCOVID-19を強く疑う場合には、医師の判断でPCR検査の実施を考慮すると位置付けた。 なお、抗原検査もPCR検査と同様、鼻咽頭ぬぐい液を検体とすることから、検体採取には十分な感染対策を行う必要がある。 患者血液の特異抗体を検出する 抗体検査は、PCR検査や抗原検査と比較すると、検体採取時の感染リスクが低いと考えられる。 しかし、特異抗体の産生には通常、感染後2~3週間の期間が必要であり、感染・発症していても抗体検査で陽性にならない場合がある。 ただし、COVID-19では感染から発症、受診まで2週間ほど経過している症例もあることから、こうした場合には抗体検査が診断に役立つとしている。 抗体検査については、特別な機器を必要とせず、イムノクロマト法により迅速にIgM抗体またはIgG抗体を検出し、陽性・陰性を判定する定性検査キットが既に複数存在するが、指針では有用性に関して現在検討中としている。 日本感染症学会は抗体検査キット4種の性能評価結果を公開しており、感度・特異度ともにキット間の性能の際が大きく、使用するキットによっては結果に大きく影響すると指摘している(外部リンク:)。 疫学調査に抗体検査を活用 健常人を対象としたサーベイランスとして、感染の既往の疫学調査を行う場合には 抗体検査が有用としている。 現在、ELISA法(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay; 酵素結合免疫吸着測定法)などを用いて抗体価を定量測定する検査法が開発されており、専用の機器が必要であるものの多数の検体を迅速に検査でき、感染の既往を示す抗体を保有しているかを把握できる。 イムノクロマト法による定性の抗体検査は、感染初期に偽陰性を示す可能性が高い点が課題となる。 抗体検査を基にした感染の蔓延状況を経時的、地域別に解析することにより、集団免疫の進行状況を把握することが可能になる。 一方、現在進行中の感染の蔓延状況を把握するためのサーベイランスには、大規模集団を対象とした PCR検査などの遺伝子検査が最も信頼性が高い。 ただし、検体採取の煩雑さや感染リスク、検査時間、コスト、マンパワーなどの観点から困難な場合が多いとしている。 PCR検査で院内感染のスクリーニング.

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新型コロナ抗原検査キット、患者発生数多い地域から供給~厚労省がガイドライン|看護師ライフをもっとステキに ナースプラス

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「エスプライン SARS-CoV-2」は富士レビオが4月27日に承認申請。 5月13日に薬事承認され、同日の中医協で新型コロナウイルス抗原検出の保険適用(600点)も承認された。 鼻咽頭ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原を迅速・簡便に検出するキットで、30分以内(陽性判定:約10〜30分、陰性判定:30分)に検査結果を得られることから医療現場の期待は大きい。 ただ、同キットは、陽性となった場合は確定診断とすることができるものの、除外診断には適さず、陰性の場合、確定診断のためには医師の判断でPCR検査を行う必要があるとされている。 また、当面供給量も限られることから、厚労省はガイドラインで、患者発生数の多い地域やPCR検査を実施できる医療機関を中心に供給対象を順次拡大していく方針を示した。 「医師が、新型コロナウイルス感染症を疑う症状があると判断した者に対して、必要性を認めた時に使用する」とし、「無症状者への使用は、現段階では推奨されない」と明記している。 厚労省は、今後クラスターが発生した医療機関・施設に対して積極調査を行う際にも同キットを活用する意向だ。 現段階の生産体制について富士レビオは「週20万テストの生産体制を構築している」としている。 mhlw. pdf.

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